残菊物語

(C)1956 KADOKAWA
尾上菊之助は養子ながら歌舞伎の名門、五代目菊五郎の後継者として苦労なく育ったが、それだけに上すべりな人気に酔っていた。この思い上った菊之助の芸を真実こもった言葉でたしなめたのは寺島家に雇われて来た弟幸三の若い乳母お徳であった。

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