ヴェニスの商人

公開日
2005年10月29日(土)
監督
マイケル・ラドフォード
脚本
マイケル・ラドフォード
撮影
ブノワ・ドゥローム
音楽
ジョスリン・プーク
出演
アル・パチーノ ジェレミー・アイアンズ ジョセフ・ファインズ リン・コリンズ ズレイカ・ロビンソン クリス・マーシャル チャーリー・コックス ジョン・セッションズ ブラッド・ダイヤモンド
製作年
2004
製作国
米=伊=ヴェニスの商人=英
原題
THE MERCHANT OF VENICE
上映時間
130
INTRODUCTION
『ヴェニスの商人』は、シェイクスピアの戯曲の中でも人気が高く、日本でも最初に上演された作品である。この上質なドラマを映画化するのは、ハリウッドの映画クリエイターたちの夢であったのだ。本作では、アル・パチーノ、ジョセフ・ファインズ、ジェレミー・アイアンズといった当代最高の演技派スターが集結し、ヴェネチアでロケを敢行して素晴らしい作品として完成した。シャイロック役には、アカデミー賞に輝く名優アル・パチーノ。様々な苦しみへのリベンジへと駆り立てられていくシャイロックの心情を、パチーノはリアルに表現している。そして、貴公子バッサーニオの魅力をいきいきと演じるのは『恋におちたシェイクスピア』のジョセフ・ファインズ。アントーニオには、シェイクスピア俳優としても有名な『運命の逆転』のオスカー俳優ジェレミー・アイアンズ。もうひとりの主役ポーシャに扮するのは、『ハムレット』のステージで批評家から絶賛を浴びた、新星リン・コリンズ。ジョセフ・ファインズと共に、ゴールデン・サテライト賞の助演部門にノミネートされた。監督・脚本は、『イル・ポスティーノ』でアカデミー賞候補になったマイケル・ラドフォード。脚本執筆の過程で、ヴェニスに移り住むほどの熱の入れようだったという。撮影監督は、『青い夢の女』のブノワ・ドゥローム。プロダクション・デザインは、『ドライビングMissデイジー』でアカデミー賞候補になったブルーノ・ルベオ。衣装デザインは、本作で英アカデミー賞にノミネートされたサミー・シェルドン。音楽は、『アイズ ワイド シャット』のジョスリン・プークが手がけている。
STORY
ヨーロッパの貿易の拠点、1596年のヴェニス。ユダヤ人たちは、この街で土地を持つことを許されない。ゲットーの中に隔離される生活を余儀なくされ、金貸し業を営んでいた。シャイロックのそんな中の一人。キリスト教徒の暴行の恐怖にさらされるユダヤ人たち。シャイロックも貿易商アントーニオから、顔にツバをはきかけられる屈辱を味わう。そんな時、アントーニオの年下の親友バッサーニオは、放蕩生活で財産を使い果たす。彼は、美しい女相続人ポーシャに求婚するための資金を借りようと、アントーニオの元へやって来た。アントーニオは、自分が保証人となり、シャイロックから金を借りることを提案した。シャイロックは、大金を無利子で貸すことを承諾した。ただし、「3カ月の期限内に借金が返せなかったら、アントーニオの肉1ポンドを引き替えにもらう」という。積荷が期限内に戻ると信じる彼は、バッサーニオの幸せのために、この条件を承諾した。まもなくバッサーニオはベルモントへ出発したが、友人のロレンゾとシャイロックの娘ジェシカが駆け落ちして、彼女が家の宝石類を持ち出してしまった。娘と財産を同時に失ったシャイロックは荒れ狂う。それに加えて、アントーニオの荷を積んだ船がすべて難破。借金返済の目処がたたなくなった。約束どおり、肉1ポンドをシャイロックに支払わなければならなくなったのだ。裁判では、キリスト教徒への憎しみをつのらせたシャイロックは、証文どおりにアントーニオの肉1ポンドをもらうと言って譲らない。バッサーニオが差し出した2倍の金も、彼ははねつけた。そしてついに、アントーニオの肉が切り取られようとしたとき、博士の言い放った一言がすべてを変えた。「切り取る肉は正確に1ポンド、一滴たりとも血を流してはいけない」。それが、自ら求めた「法による公正な裁き」の結果だとわかり、シャイロックは愕然とする。全財産の没収とキリスト教徒への改宗という判決にうちのめされた彼は、よろめくような足取りで法廷を立ち去った。
CASTING
●アル・パチーノ 1940年4月25日生まれ。ニューヨーク州出身。69年『ナタリーの朝』で映画デビュー。92年『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』でアカデミー賞主演男優受賞。主な出演作は、『哀しみの街かど』(71)、『ゴッドファーザー』(72)、『ゴッドファーザーPART2』(74)、『狼たちの午後』(75)、『ディック・トレイシー』(90)『摩天楼を夢みて』(92)、『ヒート』(95)、『フェイク』(97)、『インサイダー』(99)、『リクルート』(03)など。 ●ジェレミー・アイアンズ 1948年9月19日生まれ。イギリス出身。79年『ニジンスキー』で映画デビュー。90年『運命の逆転』でアカデミー賞とゴールデン・グローブ賞を受賞した。主な出演作は、『フランス軍中尉の女』(81)、『ミッション』(86)、『ダメージ』(92)、『ダイ・ハード3』(95)、『魅せられて』(96)、『ロリータ』(97)、『キングダム・オブ・ヘブン』(05)など。 ●ジョセフ・ファインズ 1970年5月27日生まれ。イギリス出身。96年『魅せられて』で映画デビュー。主な出演作は、『恋におちたシェイクスピア』(98)、『エリザベス』(98)、『スターリングラード』(00)、『レオポルド・ブルームへの手紙』(02)など ●リン・コリンズ 1979年生まれ。テキサス州出身。03年『恋は邪魔者』で映画デビュー。主な出演作は、『50回目のファーストキス』(04)、『13 Going On 30』(04)など。
配給会社
アートポート東京テアトル

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